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医療記事

3・4月号

「もしかして…」と悩む前に、不妊について知っておこう

昨秋、政府は20224月から不妊治療に公的医療保険を適用する方針を固めたことを発表しました。 保険適用の対象は、体外受精や顕微授精のほか 男性の不妊治療なども含まれてくる予定だそう。 晩婚化などを背景に、現在はおよそ5組の夫婦のうち1組が妊娠しないこと(=不妊)に 悩んでいるとの調査結果もあります。 今回は、不妊症についての情報をお届けします。 

 不妊症原因はさまざまです。

大きく分けると原因は女性側(女性不妊)、男性側(男性不妊)、

あるいはその両方または原因が分からないケース(原因が分からない機能性不妊に分けられます。主な不妊症の原因となるのは次の5つになります。 

 

不妊症の原因 

 

1、排卵因子による不妊症(女性不妊) 

排卵因子は、卵子の成熟、排卵、黄体形成などに異常があると排卵が

障害されることで不妊症を引き起こします。

排卵障害の原因としては、中枢性の排卵障害(ストレス、肥満、急激な体重減少など)、

高プロラクチン血症、多嚢胞性卵巣症候群、黄体機能不全、卵巣機能低下などがあります。 

 

 

2、卵管因子による不妊症(女性不妊) 

卵管が癒着したり、閉鎖していたり、炎症を起こしたりなどの異常があると、

卵子が卵管内に入れなかったり、

精子が卵子までたどりつかなかったりして不妊の原因となります

なんとか受精できたとしても、その受精卵は卵管を通って子宮へと移動するため、

卵管に異常があると、受精卵が子宮内腔へと移動することができないのです。 

 

3、子宮因子による不妊症(女性不妊) 

子宮は、受精卵を着床させるベッドのような機能があります。

子宮因子による不妊とは、子宮の構造自体に問題がある子宮奇形も原因の一つ。

また、着床を阻害するといわれている子宮内膜症や子宮筋腫、

子宮内膜ポリープなども原因とされます。

このように子宮に何らかの異常や問題がある場合、

受精卵が最終的に着床できず、着床障害と診断されます 

 

4、男性不妊 

男性不妊には先天性と後天性のものがあります。

先天性の男性不妊の原因は、様々な遺伝的要因や、

発育段階で受けた影響等で、性機能不全になるものです。

性機能不全とは、性的欲求や性的興奮とその最高潮などが、減退・欠如する状態をいいます。 

 

5、原因不明の不妊症 

不妊検査の結果に異常がなかったのにもかかわらず、

妊娠しないことを「機能性不妊」といいます。

これは約10%のカップルに見られ、異常がなくてよかったと思う一方

具体的な治療法が見えずに悩む人も多いでしょう。

検査では特に異常がなく、「性交と排卵のタイミングが合わない」カップルもいます。

そのほかの検査でどうしてもわからない異常に、「卵子のピックアップ障害」があります。

これは卵巣から飛び出した卵子が、

なんらかの原因によってラッパ状の卵管采に入っていけないという症状で、

むずかしい不妊症の約半数を占めています。 

 

基本検査について 

 

 不妊症の定義は「1年間夫婦生活を営んでいても、妊娠しない夫婦」とされています。

ですから、この1年が受診の目安といわれていますが、

結婚年齢が高くなっていることもあり、

最近では早めに治療を考えて受診する方も増えているそう。

月経不順や月経異常がある、性感染症の経験がある場合は、早めに相談しましょう。 

 基本検査にかかる期間は、年齢や不妊期間の長さ、過去の治療歴などによって様々です。

これまでは体外受精や顕微授精の治療費には健康保険がきかず、

治療費が高額になってしまいましたが、冒頭で述べたように間も無く保険適用となり、

すでに助成の幅が広げられています。 

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