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医療記事

9・10月号

ちょっと人に言いづらい悩み 妊娠中と産後の「尿もれ」について

くしゃみをした拍子に尿もれ……というのは妊娠中や産後の多くのママによくあることです。

ドキッとするかもしれませんがごく普通のことなので、心配する必要はありません。

今月は尿もれになりやすい原因と予防のためのトレーニングを紹介します。 

Q、妊娠中や産後に尿もれになりやすいのはなぜ? 

 

 妊娠中は、週数が進むにつれて胎児の成長とともに子宮が大きくなっていくため、

子宮が膀胱を強く圧迫することで尿もれを経験する方が多いようです。

一般的には尿もれしやすくなるのは、妊娠中期から後期にかけてと言われています。

けれど、妊娠5カ月頃からは「腹帯」などの影響で、膀胱への圧迫が軽減され、

尿もれ症状が起こりにくくなるという人もいます 

 また、排尿について付け加えると、妊娠中は膀胱の収縮力そのものも落ちています。

そのため、おしっこをするときについおなかに力が入って、いきみがちに。

この“いきむおしっこ”が身に付いてしまうと、尿もれを誘発しやすくなるといわれています。 

 子宮が元のサイズに戻った産後も尿もれがあるのは、妊娠・出産による体への負担が原因。

骨盤底筋が弱ってたるんだことに起因します。

「骨盤底筋」とはその名の通り、骨盤の底で子宮や腸などを支えている筋肉のこと。

総称して「骨盤底筋群」と言います。この筋肉は膀胱も支えているので、

尿意や便意によってゆるんで排泄を助けます。

筋肉ですからなにもしなければ衰えますし、鍛えれば筋力がアップします。 

 普段は腹圧がかかったときに骨盤底筋がキュとしまって尿道が閉鎖しますが、

この閉鎖機構の調子が悪くなって、尿もれを引き起こします。

くしゃみをしたとき、運動をしているとき、床の荷物を持ち上げたとき……。

下腹部に力が入って尿道が開いてもれてしまう「腹圧性尿失禁」の場合は、骨盤底筋を鍛えることで改善します。 

 

「骨盤底筋」について 

 

「骨盤底」は健康維持にも不可欠な場所です。

骨盤底筋群の間には腟・尿道・肛門が通っていて、

さらにその上に膀胱・子宮・直腸が乗っています。

さらにその上には胃や腸、肝臓もあります。

これらの内臓を支えているのが骨盤底筋群。

衰えてしまうと内臓が全体的に下がってしまい、骨盤臓器脱を招くことにもなります。 

 内臓下垂は、ぽっこりお腹や血流の悪さ、胃もたれの原因にもなり、

さまざまなトラブルを引き起こしかねません。

お腹がぽっこりしてくるとまず始めてしまいがちなのがダイエットですが、

ダイエットによって少なくなった筋肉をさらに細らせてしまうと、

ますます骨盤底筋が弱くなってしまうことになるので注意が必要です。 

 

Q、骨盤底筋の鍛え方を教えてください。 

 

 「骨盤底筋」は、腕や脚の筋肉と違って意識して生活している人は少ないもの

ですから、衰えるのが早い箇所でもありますしかし、鍛えることも可能です。 

 

骨盤底筋の鍛え方 

 

 骨盤底筋トレーニングでは、肛門や膣を意識して「しめる→ゆるめる」を繰り返すことで、

骨盤底を鍛えていきます。(参照:ユニチャームWEBサイト) 

 

仰向けの姿勢で 

1、仰向けの姿勢になり、両ひざを軽く曲げて立て、足を肩幅に開き、からだをリラックスさせます。 

2、下腹部の上に片手を乗せ、1214秒程度、肛門や膣をお腹側にじわじわっと引き上げるようにしめます。

  きつい方は、最初は5秒ぐらいから始めてください。 

3、しめた後は、力を抜いて4648秒程度、体をリラックスさせます。 

4、1分間に行う「しめる」「ゆるめる」のサイクルを10回繰り返します(合計10分間) 

 

床に座った姿勢で 

1、床に座り、壁に軽くもたれ、両膝を軽く開いて立てます。片手を下腹部にあて、からだをリラックスさせます。 

2、その姿勢で1214秒程度、肛門や膣をお腹側にじわじわっと引き上げるようにしめます。きつい方は、最初は5秒ぐらいから始めてください。 

3、しめた後は、力を抜いて4648秒程度、体をリラックスさせます。 

41分間に行う「しめる」「ゆるめる」のサイクルを10回繰り返します(合計10分間) 

 

また、骨盤底筋は「姿勢」を意識することでも鍛えることができます。

座っているとき、猫背になっていませんか? 歩いているときに首が前に出ていませんか? 

正しい姿勢をとるだけで、骨盤底のゆるみが改善される場合もあります。

普段の生活で正しい姿勢を心がければ、みるみると身体が変化して行くかもしれません。 

 

Q、骨盤底筋を鍛えるメリットについて教えてください。

  尿もれの改善以外にも効果はありますか? 

  

「骨盤底筋」を鍛えるメリットは、尿もれの予防・改善以外にもあります。 

 

すでにお話した通り、骨盤底筋を鍛えることで内臓が正しい位置に配置され、

ぽっこりお腹を防ぐことができます。

また、骨盤底筋が緩まないように正しい姿勢や座り方を意識することで、

スタイルも良く見える(スタイルの維持にもつながる)でしょう。 

 

 最近は、平熱が低い女性が増えています。

ストレスや運動不足、夜更かしや無理なダイエット、パソコンやスマホを長時間同じ姿勢で見る、

呼吸が浅くなる……などなど、血のめぐりが悪くなる要素に囲まれています。

また、体温が低いと免疫力が落ちるので、

風邪やインフルエンザなどもひきやすくなったり、

自律神経やホルモンバランスが崩れやすくなったりします。 

 

 骨盤底筋群は胴体の底にある筋肉群。骨盤底筋を鍛えることによって、

お腹全体の血行がよくなります。

血行をよくすることは、肩こりや腰痛、生理不順などのトラブルの改善も期待できます。

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