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医療記事

2021年11.12月号

子どもの歯の変化も大事な成長の過程。 ママたちの悩みに、専門医がおこたえします!

初めての子どもの初めての白い歯を大切に守ってあげたい気持ちだったり、

大きくなっていく子どもの歯の変化だったり、繰り返してしまうトラブル

子どもを思う気持ちがあるからこそ、お口周りにも心配は尽きませんね。

今回も編集部に寄せられたお悩みを、歯科医の先生におこたえ頂きました。

Q1.前歯が生えてきている子どもですが、母乳やミルクを飲みながら寝てしまいます。虫歯になる心配はあるのでしょうか?また、歯磨きは1 日何回ほどするべきでしょうか? 

 

母乳やミルクそのものが虫歯の原因になることはありませんが、注意点を正しく知っ て虫歯を予防しましょう。 

まず、上の前歯が生えてきたら特に要注意です。赤ちゃんの上の唇と上の前歯の 間、舌と上の前歯の裏側の間に母乳やミルクはたまりやすく、前歯の表側と裏側は虫歯リスクの高い場所です。さらに、睡眠中は唾液が減るため、上の前歯周りにたまった母乳やミルクが洗い流されにくくなります。 

また、離乳食がスタートし、ショ糖を含んだ食べ物を食べる機会も増えてきます。そうすると歯の表面にミュータンス菌がくっつきやすくなり、歯垢(しこう)として存在します。そこに寝ながら飲んだ母乳やミルクが睡眠中長い時間触れていると、細菌によって作られた酸で、徐々に虫歯ができてしまうのです。 

たとえ母乳やミルクを飲みながら寝てしまったとしても、歯の表面の歯垢がキレイに落とせていれば虫歯のリスクをかなり減らすことができます。赤ちゃんの歯磨きの回数は、1日の離乳食のたびにできれば理想的ではありますが、夜寝る前の歯磨きだけでも丁寧にしましょう。 

赤ちゃんにとって「遊び飲みをしながら眠る」という行動は、精神的安定につながるので「虫歯が怖い」という理由だけでやめさせる必要はありませんが、おうちでの正しいケアで虫歯を予防してあげてくださいね !

  

  

Q.2食べ物を口の中にずっと溜め込んでしまいます。 噛んだり、飲み込む力がないのでしょうか心配です。 

 

最近ではお子さんの食べ方を心配する保護者の方が増えています。

年齢と共に“食 べ物を口にためる”行動は減ってくるはずですが、いくつか注意すべき点をお伝えしま す。 

食べる時には、食欲があることが大切です。間食でお腹いっぱいで食欲が湧かず、食べ物を口の中にずっとため込むなどの“遊び食べ”につながることがあります。間食は、赤ちゃんにとっては3度の食事では足りない栄養素を補う捕食でもありますが、間食はお楽しみの時間です。量をあらかじめ決めておきましょう。 まずは、お子さんがどんなものを飲み込むことが苦手なのか観察してみましょう。その上で、大きさを調整したり、固さや水分など調理法を工夫してみると良いと思います。 

鼻詰まりにより口を閉じて飲み込めなかったり、舌の動きが悪かったり、舌を出 して飲み込む癖があって正しく飲み込めない場合も考えられます。心配な場合は、か かりつけの病院で相談してみてください。 

  

Q3.未就学児の子どもですが、虫歯で神経を抜く治療は問題ないのでしょうか?  

 

「神経をとる治療は痛くないんだろうか」「大人の歯への影響は?」とたくさんの不安 があることと思います。

ここでは、乳歯の神経を抜く治療を受けるかを考える時に、知 っておいて欲しいことをお伝えしたいと思います。 

 

乳歯の虫歯治療は必要なのかと質問を受けることがあります

中には「乳歯はどうせ抜けるんだから治療しなくて良い 」と誤った情報を信じている方もいます。しかし、乳歯には大切な役割があります。食べるということも、健康な乳歯があってこそです。 虫歯で乳歯が欠けたりして、うまく噛むことができなければ上手に美味しく食べることができません。

また、乳歯には将来永久歯が生えるスペースをとっておくという役割もあります。

お子さんの健康なお口を育ててあげるためには、たとえ乳歯でも虫歯ができてしまったらきちんと治療をしておくことが大切です。 

また、もし神経をとらずに放置してしまうと歯茎が腫れてきたり根っこに膿を持つことがあります。乳歯の根っこの先では、大人の歯が育っているところです。膿を放置していれば、大人の歯がうまく育たなかったり、大人の歯が本来とは違う方向に生えてきてしまうこともあります。たとえ乳歯の神経をとっても、後に生えてくる大人の歯はちゃんと神経のある歯が生えてきます。 

お子さんの治療となると、自分の治療以上に心配事も多いと思います。治療を受ける前に、かかりつけの病院で相談して納得した上でお子さんの治療を受けて頂きたいと思います。 

  

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