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絵本

2022年11.12月号

どんな出会いがあるのかな?「冒険」をテーマにした絵本

今回は、心旺盛で純粋な子どもの発想を豊かに広げる「冒険」をテーマにした絵本をセレクトしました。

●こんとあき
作:林 明子
出版:福音館書店

おばあちゃんが孫の「あき」の為に作ってあげた、きつねのぬいぐるみ「こん」。
ほつれてしまったこんは、おばあちゃんになおしてもらう為に、あきを連れてきしゃに乗って出かけます。ちょっぴりドキドキ、心あたたまる2人旅が始まります。
絵本では語られていませんが、こんは亡くなったおじいちのコートをほどいて、おばあちゃんが作ってくれたぬいぐるみだそう。祖父母の深い愛情も感じることのできる絵本です。

●おしいれのぼうけん
作:ふるた たるひ・たばた せいいち
出版:童心社

ケンカをしてしまったさとしとあきらは、先生に叱られて押入れに入れられてしまいます。
そこで出会ったのは恐ろしいねずみおばさん。2人は無事、ねずみおばさんから逃げることができるのでしょうか。スリリングでドキドキして見入ってしまうこの絵本。
子ども自身に重なる日常生活から始まる壮大な冒険物語の中で、友情、勇気、成長も感じられます。

どんな出会いがあるのかな?「冒険」をテーマにした絵本
どんな出会いがあるのかな?「冒険」をテーマにした絵本
どんな出会いがあるのかな?「冒険」をテーマにした絵本
どんな出会いがあるのかな?「冒険」をテーマにした絵本

●かいじゅうたちのいるところ
作:モーリス・センダック
訳:じんぐう てるお
出版: 冨山房

いたずらっ子のマックスは、おおかみのぬいぐるみを着て今日も大暴れ。
お母さんに叱られたマックスは寝室に閉じ込められてしまいます。ところが、寝室から木が
にょきにょきと生え出し、気が付けばすっかり森の中。森を進み着いた島には怪獣が!さあ、マックスはどうなってしまうのでしょう。不気味だけどユーモラスでかわいらしくさえ見える怪獣たちとマックスが繰り広げる、子どもの内面のドラマをみごとに描いた絵本です。

●おふろのなかのジャングルたんけん
作:まつおか たつひで
出版:童心社

お風呂の中にもぐってみると、あれ?おもちゃのワニの様子がなんだか変。なんとおうちのお風呂がアマゾン川になっちゃった!アマゾン川で出会った男の子・アンドレスと一緒に、ピラニアなど、見たことのない魚がいっぱい。森の中にも、鳥、動物、昆虫…たくさんの生き物が住んでいます。ジャングルの中での冒険で感じる、さまざまな新しい発見。生き物と人間の生活が隣り合せとなるストーリなので、生き物への興味を持つきっかけにもなる楽しい一冊です。

●ちょっとだけまいご
作:クリス・ホートン
訳:木坂 涼
出版社:BL出版

木から落っこちて迷子になってしまったちびフクロウ。偶然出会ったリスや動物たちが、ちびフクロウのおかあさんを探します。親切で優しいリスさんは、ちょっぴりおっちょこちょい。ちびフクロウは身振り手振りをして、一生懸命おかあさんの特長を伝えます。ジェスチャーをヒントに、おかあさんを探し出すことはできるのでしょうか。さまざまな動物たちとの出会いがある森の中で、ちょっとだけ迷子のはずが、大冒険に!単純だけれど面白いやり取りで子どもも大人も楽しめます。

子どもに読み聞かせをすることは、とても大切なコミュニケーションのひとつです。
子どもは、登場人物になりきり、想像の世界を冒険していきます。
登場人物の感じた喜びや楽しさ、ときには悲しみや悔しさ、怒りなどを体験し、感情豊かに。
人の喜びや痛みを分かち合う共感性も育まれていきます。
まだ言葉のわからない、ちいさな子にも読み聞かせは効果的です。
ママやパパの声は子どもにとってリラックスでき心地よいものなのです。
絵本にはさまざまな力があります。子どもにとっては知識の宝庫!
ジャンルによっては学習要素の多い絵本、昔話からは先人の知恵を学べます。
それだけではなく、色彩・形・マナーなど絵本を読んで得られることはたくさん。
子どもが自分で読むのと、読み聞かせしてもらい耳で聞くのでは、また違った体験となります。
子どもたちが「よんで」と言ってくるときにはぜひ、読んであげましょう♪

ときには、子どもたちがママやパパに読み聞かせをしてくれるかもしれません。
そんなときは上手に読めたことをたくさんほめてあげると愛情を感じ、子どもにとって特別な時間となるのではないでしょうか。

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