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医療記事

2022年5.6月号

子どもの歯の変化も大事な成長の過程。 ママたちの悩みに、専門医がおこたえします!

初めての子どもの初めての白い歯を大切に守ってあげたい気持ちだったり、大きくなっていく子どもの歯の変化だったり、繰り返してしまうトラブル。子どもを思う気持ちがあるからこそ、お口周りにも心配は尽きませんね。今回も編集部に寄せられたお悩みを、歯科医の先生におこたえ頂きました。

Q 1 歯医者に通うタイミングは何歳から?

16ヵ月ごろ奥歯(第一乳臼歯)が生えるころから、フッ素塗布を始めると良いと言われています。 
むし歯のないお子さんは、その頃が初めて歯医者に通うタイミングになります。 
けれども、歯の表面のエナメル質の白濁や薄茶色の着色に気づいた時は、年齢や歯の生え方にかかわらず、すぐに歯科を受診して下さい。むし歯になりかけているかもしれないからです。もちろん、気になる事があった時や、転倒して歯をぶっつけたり、唇に怪我をした時も直ぐに受診して下さい。 

 

Q 2 子供が初めての歯医者で準備しておくことは? 

 お口の中や唇は敏感なところなので、触られるのを嫌がります。 
まして初めての歯医者では、なかなかお口を開けてくれません。 
家で仕上げ磨きをするときに、スキンシップを兼ねて指で唇を触ったり、お口の中に指を入れたりする練習をしておいて下さい。 
お口を大きく開ける練習もしておいて下さると助かります。 
その時、理解してもらえなくても、歯医者さんに行ったらお口を大きく開けようね!と声かけする事も大切です。 

 

Q 3 子供の歯の定期健診はどのくらいのペースで受診したらいいですか?

歯を守るエナメル質は、乳歯は永久歯の半分ほどしかないのでむし歯になりやすく、
進行も早く神経に到達しやすいので、むし歯の早期発見のため、⒊~4ヵ月のぺースがいいでしょう。
また永久歯も、生えたばかりはエナメル質が軟らかく、3年かかって本来の硬さになるので、
乳歯と同様むし歯になりやすいので、やはり3~4ヵ月ペースがいいでしょう。
エナメル質に白濁や着色(初期むし歯)を認めても、早期の丁寧な歯磨きやフッ塗布などのケアで改善します。
早期発見のために定期検診は大切です。

 

Q 4 仕上げ磨きを嫌がります。どうしたらいいでしょうか。

口の中や唇は敏感なところなので、乳幼児がお口の中に異物(歯ブラシ)を入れられるのを嫌がるのは当然です。
歯が生えるころになったら親子のスキンシップを図りながら、口の周りや歯ぐきを優しく触ったりマッサージすることで歯磨きの準備ができ、無理なく始める事ができるでしょう。
3歳位まではスムーズにはできませんが、続けることで習慣化していきますので、嫌がっても「躾」として続けて欲しいです。
気をそらせるために手遊びのおもちゃを持たせたり、歯磨きの動画を見せながら、仕上げ磨きをするのもおすすめです。

 

Q 5 むし歯予防やお家でできるホームケアはありますか?

むし歯予防で一番大切なことは、むし歯の原因のプラーク(歯垢)の除去と、むし歯菌の餌となるショ糖の摂り方です。
食後3分過ぎると食べカスが、細菌の塊のプラーク(歯垢)に変化するので、食後はなるべく早く歯磨きすることが大切です。
また甘いおやつや酸性の飲み物(ジュース・炭酸飲料等)はおやつの時だけにして、ダラダラ食べたり飲んだりしない事も重要です。
スポーツ飲料(イオン飲料)も酸性なので気を付けましょう。子どもさんだけでは、プラークをうまく取り除けません。
仕上げ磨きを毎日の習慣にして欲しいです。

 

 

富士見歯科医院 小児歯科
一瀬 佳世子
〒400-0027
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電話:055-252-3511

 

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