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絵本

2022年7.8月号  

純粋な子どもの「心」を育む絵本

みんなにあって、人の中に必ずあるのに、目では見えずに形もない心。 今回は、自分が目にしているイラストやストーリーから、感情・想像・感性を膨らませて、心で感じる事ができる絵本をセレクトしました。

●かなしくなったらやってみて
著・絵:オーレリー・シアン・ショウ・シーヌ
訳:垣内 磯子
出版:主婦の友の会

ガストンのたてがみは、気分によって変わります。何もかもうまくいって
いるときは、虹色になる!でも今日はお友達と口喧嘩をしてたてがみが
青色に…。そんな気持ちを変えるためには悲しみの雲を追い出そう!
ネガティブな感情を前向きに変化させ、コミュ力の高い生きやすい子に。
感情のコントロールをして、子どもが自分で解決する方法を教えてくれる絵本です。

●ライオンのこころ
文:レイチェル・ブライト   
絵:ジム・フィールド
訳:安藤サクラ
出版:トゥー・バージンズ

誰にも気づかれない小さなネズミ。誰もがうっとりする大きなライオン。
ライオンに憧れるネズミは、ある日勇気を出してライオンに会いにゆくのだが…
そこでまっていた思わぬ展開とは!
からだの大きさやちからの強さに関係なく、みんなが夢を持ち、
やりたいことができる!と、勇気を与えてくれる絵本です。

●さかなくん
絵・作:しおたにまみこ 
出版:偕成社

さかなくんは水の中で暮らしています。
学校に行くにはズボンを履いたり、ヘルメットを被ったり色々と準備が必要です。
でもさかなくんは学校に行くのが大好きなのです。しかし1つだけ嫌いなものが…。
地上に暮らすみんなとは少し違うさかなくんの暮らす世界を魅力的に描いた、
私たちと同じようなごく普通の日常だけど、どこかちがう、そんな世界をたっぷり味わえる絵本です。

●どうぞのいす
作:香山美子
絵:柿本 幸造
出版:ひさかたチャイルド

うさぎさんが作った小さな椅子。うさぎさんは木の下に小さな椅子と「どうぞのいす」
という看板を置きました。動物たちが前を通り過ぎる度に、「どうぞ」の言葉に反応し、
考えて行動し、次々に繰り広げられるとりかえっこ。
やがてユニークな結末へと繋がっていきます。「どうぞ」にこめられたやさしさ、
思いやりが心温まる、愉快な絵本です。

●あおくんときいろちゃん
著:レオ・レオニー
出版:至光社

あおくんときいろちゃんはとても仲良し。あおくんはパパとママとからお留守番を
頼まれたのですが、きいろちゃんのところに遊びに出掛けました。
出会ったあおくんときいろちゃんは嬉しくて緑色になってしまいます。
そのまま家に帰ると、親にうちの子ではないといわれてしまいました。さあ困った!
目では見えない喜びや悲しみなどの「心」。物語が進むたびに読む人の感情が
揺さぶられて、いつの間にか、あおくんときいろちゃんに感情移入してしまいます。

純粋な子どもの「心」を育む絵本
純粋な子どもの「心」を育む絵本
純粋な子どもの「心」を育む絵本
純粋な子どもの「心」を育む絵本

子どもに読み聞かせをすることは、とても大切なコミュニケーションのひとつです。
子どもは、登場人物になりきり、想像の世界を冒険していきます。

登場人物の感じた喜びや楽しさ、ときには悲しみや悔しさ、怒りなどを体験し、感情豊かに。
人の喜びや痛みを分かち合う共感性も育まれていきます。

まだ言葉のわからない、ちいさな子にも読み聞かせは効果的です。
ママやパパの声は子どもにとってリラックスでき心地よいものなのです。

絵本にはさまざまな力があります。子どもにとっては知識の宝庫!
ジャンルによっては学習要素の多い絵本、昔話からは先人の知恵を学べます。
それだけではなく、色彩・形・マナーなど絵本を読んで得られることはたくさん。

子どもが自分で読むのと、読み聞かせしてもらい耳で聞くのでは、また違った体験となります。
子どもたちが「よんで」と言ってくるときにはぜひ、読んであげましょう♪

ときには、子どもたちがママやパパに読み聞かせをしてくれるかもしれません。
そんなときは上手に読めたことをたくさんほめてあげると愛情を感じ、子どもにとって特別な時間となるのではないでしょうか。

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