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医療記事

2025年3.4月号

子どもの指しゃぶりについて

「指しゃぶりが子どもの歯並びに影響するって本当?」赤ちゃんの指しゃぶりは自然な行動ですが、続けていると歯並びや噛み合わせに影響が出ることも。やめさせるべきタイミングや、無理なく卒業できるサポート方法について知っていますか? 本記事では、指しゃぶりの理由や歯への影響、親としてできる対応策を分かりやすく解説します。お子さんの健やかな成長を支えるために、一緒に考えてみませんか?

Q1.おっぱいをやめてから指しゃぶりをしちゃいます。歯に影響はありますか?

A.

はい、歯並びに影響を及ぼす可能性がありますが心配いりません。指しゃぶりによる歯並びの影響は<前歯の突出・出っ歯>、<上下の前歯がかみ合わない・開咬>、<上のあごの歯列が狭くなる・歯列狭窄>などがあります。

おっぱいをやめてからの指しゃぶりは習癖化(くせ)によるもので、1歳~2歳までは歯並びへの影響は小さいので、今後を優しく、注意深く見守っていきましょう。

 

Q2.子どもの指しゃぶりはなにか原因がありますか?

A.

まず、赤ちゃんの指しゃぶりは成長の一過程であるので安心してください。

その後の指しゃぶりの原因は

  1. 赤ちゃんのころの指しゃぶりが習癖化(くせ)して、無意識に行うもの
  2. 緊張、ストレスのかかったときにセルフコントロールとして行うもの
  3. 環境不適応などによるもの⇒注意が必要な指しゃぶりです。

この原因の把握が指しゃぶり対策には非常に重要です。お子さまの観察をよろしく

お願いします。

 

Q3.何歳まで指しゃぶりをしても影響はないですか?

A.

2歳終わり頃までは指しゃぶりによる歯並びへの影響が小さく、注意して見守る期間と考えてください。ただし、1日中頻繁にしている、吸い方が強い、指にタコができている場合などは、かかりつけの歯医者さんに相談しましょう。

3歳以降、指しゃぶりは減少傾向になりますが、まだ続くようですと、歯並びへの影響が大きくなってきますので3歳中に指しゃぶり卒業を目指しましょう。

4歳以降になりますと歯並びへの影響は更に大きくなりますので積極的な対策が必要です。

 

 

Q4.指しゃぶりの対策を教えてください。

A.

声かけ、絵本、手袋、マニキュア、外遊び、手指を使った遊び、子どもと遊ぶ時間を作る、など様々な対策があります。しかし、お子さまの発育段階、生活環境は様々です。

その子にあった対策を見つけなくてはならず、その手助けをするのがかかりつけの歯医者さんです。悩んだ時は歯医者さんにアドバイスをもらってください。

一例として、まず本人に指しゃぶりの自覚があるか!ないか!という視点も重要です。ある場合は「○○ちゃん えらいね!」の励ましの声かけの継続が効果的かもしれません。

 

執筆
米山おとなこども歯科クリニック
米山好昭院長

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