質問1:
子どもの口臭が気になります。
夜にしっかり歯みがきしても、寝息や朝起きたときの口が臭いんです…。
口臭は気になり始めると、悩みとなりますね。まず口臭と唾液には密接な関わりがあります。
唾液には口の中を洗い流す作用、細菌の増殖を抑える作用、
口の粘膜を保護する作用などがあります。
唾液の分泌減少により細菌が増殖して揮発性硫黄化合物が作られ、これが口臭の原因となります。
さらに唾液の分泌の減少により口腔内が不潔になり、
むし歯・歯周病を誘起することや乾燥することで口臭が強くなります。
口呼吸も口腔内の乾燥を引き起こします。
口臭はおおまかに
1生理的口臭
2飲食物・嗜好品による口臭
3病的口臭、
4ストレスによる口臭
5心理的口臭
の5つに分類されます。
生理的口臭は、起床直後、空腹時、緊張時に生じます。
歯みがきで細菌や揮発性硫黄化合物が減少したり、
食事や水分補給を行うことで唾液量が増加したりすると急激に口臭は弱まります。
これは誰にもあることですので治療の必要はございません。
病的口臭の主な原因としては、むし歯、歯周病、歯垢(プラーク)、歯石、舌苔、唾液の減少、
鼻やのどの病気などがお子様では考えられます。
このような場合は必要に応じた治療や、
口腔内の清掃方法やケアにつき専門的なアドバイスを受けられると良いでしょう。
質問2:
子どもが歯磨き粉を食べてしまいがちです。
歯磨き粉はどのように選べばいいでしょう?
ジェルと普通の白いものに違いはありますか?
口腔ケア製品には、ペースト(普通の白いもの)、ジェル、フォーム、
洗口液などがあり ます。
一般的にペーストは歯磨剤にフッ素、発泡剤、清掃剤(研磨剤)が配合されています。
ペーストは歯面に付着したものの清掃性が良くなっています。
ジェルにはフッ素が入っていますが、清掃剤(研磨剤)は無配合で発泡剤も微量となっています。
ジェルは歯に密着するのでフッ素が口腔内に留まりやすい特徴があります。
基本的には毎食後にペーストを使用して歯面の清掃をし、う蝕リスクがある方は就寝前にジェル、フォーム、洗口液を併用することを推奨します。
子どもの年齢、口腔衛生状態、う蝕リスク、歯の形態等によってしようする製品を洗濯し、
年齢に応じた適切なフッ素濃度、適正な使用量、使用方法、使用回数を気にかけるといいでしょう。また、様々な香味の製品がありますので、
子どもの好みにあったものでセルフケアを継続してください。
質問3:
歯並びについて教えてください。
あまり気にしていなかったのですが、検診時に「歯並びが悪いからしっかり歯磨きしてね」
と言われました。歯並びの良し悪しは、どのように見分けるのでしょうか。
まず、一般的な状態がこちら(<永久歯列の正常咬合)。これが歯並びが良い状態です。
こちらは不正咬合。歯並びの悪い状態です。
歯が重なり合って並び、かみ合わせも良いとはいえません。
永久歯が正しくきれいに並ぶには、
4、5歳頃までに土台となる顎がしっかりと育っていることが大切です。
乳歯の理想的な歯並びは
このように左右の乳犬歯間すべての歯と歯の間には
隙間があるといいです。
次の2つは乳歯列の上顎前突、反対咬合という状態です。
このような場合は、かかりつけの歯科医院にご相談されることをおすすめします。
乳歯列で歯が隙間なく並んだり、ガタガタと重なりあったりしていると、
汚れがたまりやすくむし歯や歯肉炎の原因となります。
歯ブラシに加え、デンタルフロスや子ども用糸ようじなどをしようして、
子どもの口の中を清潔に保ってあげてください。
並びは[写真3]左右の乳犬歯間すべての歯 と歯の間に隙間があることです。
[写真4] は乳歯列の上顎前突、[写真5]は反対咬合 です。
このような場合は、かかりつけの歯科 医院にご相談されることをおすすめします。
五味矯正歯科クリニック
院長 五味 京子
〒400-0026
甲府市塩部4-16-20
電話:055-253-5380