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医療記事

2023年11.12月号

子どもの歯の変化も大事な成長の過程。 ママたちの悩みに、専門医がおこたえします!

初めての子どもの初めての白い歯を大切に守ってあげたい気持ちだったり、大きくなっていく子どもの歯の変化だったり、繰り返してしまうトラブル。子どもを思う気持ちがあるからこそ、お口周りにも心配は尽きませんね。今回、【乳歯についてのあれこれ】 を歯科医の先生におこたえ頂きました。

Q1.乳歯が生えそろいましたが、歯と歯の間にすき間があります。大丈夫でしょうか?

A.
すき間がある歯列のことを「空隙歯列」と呼びますが、とくに問題ないことがほとんどです。大人の歯が生えてくるためのゆとりと捉えると良いでしょう。逆にすき間がまったくないと、生え変わり後の歯並びが窮屈になる可能性があります。上唇の真ん中にあるヒモ状の粘膜(上唇小帯)が原因ですき間が空いている場合や、歯ブラシの毛先が届きにくい場合は、歯科でご相談ください。

Q2.乳歯の虫歯予防はどうしたらいいでしょうか?

A.
ポイントは3つ、歯磨き、食習慣、呼吸です。
食べたら磨く、特に寝る前が大切です。大人が指で歯や歯ぐきに触れられるようになると、受け入れやすくなりますよ。フッ素入りの歯磨きジェルは、2歳までは2mm、3〜5歳は5mm程度を目安に使用します。3~6ヶ月に1度は歯科の定期健診を受ける事をおすすめします。

最も大切なのが食習慣です。味覚がほぼ完成する3歳まではジュースや甘いお菓子を控えましょう。その後も甘いおやつは1日1回程度にし、お子さんの片手の掌に乗る量までにします。ご褒美用や買い置きをしていると、ついつい食べてしまうので気をつけたいですね。たくさん遊んで、空腹のリズムを作り、3食しっかり食べましょう。

お口を閉じて、お鼻で呼吸を促す事も、虫歯予防につながります。

Q3.乳歯の歯ぎしりは大丈夫でしょうか?

A.
乳歯時期の歯ぎしりは、顎を動かすことで噛み合わせを整えようとする生理的な現象と言われています。成長とともに消失することが多く、削れてしまっても問題ないことが多いので、経過観察になることがほとんどです。
3歳以降で歯並びが悪いために起きている場合や、ごくまれに、しみる、噛むと痛いなどの症状が出る場合がありますので、心配な時は歯科にご相談ください。

 

Q4.なかなか乳歯が生えそろいません。何歳までなら問題ないですか?

A.
乳歯は2歳半頃に20本生え揃うことが多いですが、歯の萌出は個人差が大きいため、半年〜1年くらい差があることも珍しくありません。

本人なりのスピードで成長していればO Kですが、食事に不安がある場合(噛まない、丸のみ、食事の形態が合っているかわからないなど)や、左右一方が生えてきたのにもう一方が3ヶ月以上出てこないなどのズレがある場合は、一度歯科で相談してみましょう。

 

畑歯科医院 根岸 明日香
〒400-0115 甲斐市篠原2531
電話:055-276-1000

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